将棋の無料ゲームって?

将棋の無料ゲームって?

将棋ファンの方なら、一度は無料ゲームで将棋を楽しんだことがある、という人も多いのではないでしょうか。
元々、歴史のあるテーブルゲームである将棋は古くからコンピューターゲームになっており、当然のようにアマチュアによる無料ゲームも多く発表されていました。
しかしつい最近までの将棋の無料ゲームは、「有料より弱く、コンピューターの思考時間が長い」と言われ続けており、実際その通りでした。
しかし、そんな常識を覆す将棋の無料ゲームが2005年の6月2日に登場しました。
そのソフトの名前は「ボナンザ(Bonanza)」です。
作者は公開当時カナダ在住だった日本人化学者「保木邦仁さん」で、保木さんが趣味で作成した無料ゲームソフトです。
その強さもさることながら作成当時、彼が将棋についてはほとんど知らなかったことも話題になりました。
何故ならコンピュータ将棋の開発者は、アマ強豪クラスの熟練者でないと強い実力を持つソフトは出来ないというのが常識だったからです。
後に保木邦仁さんが発行した本では、自らの棋力を「11級」と評していました。
登場した当時からそのソフトの強さは話題でしたが、その評価が確かな物となったのは第16回世界コンピュータ将棋選手権に参戦した時のことです。
ボナンザは初参戦にもかかわらず、幾多の有力ソフトをなぎ倒して優勝しました。
初出場の上に無料ゲームソフトであるにもかかわらず世界一となったのです。
その強さはプロ棋士と対戦しても健在で、渡辺明竜王とボナンザと平手で公開対局した際、勝者は渡辺明竜王となりましたが、最後までどちらが勝つかわからない展開で、最後の最後は本当に一手違いで渡辺竜王が勝利を手にしました。
この出来事によって、将棋無料ゲームソフト、ボナンザは並のプロ棋士以上の実力である事が証明されました。
まさに最強の無料ゲームソフトと称えられるボナンザです。
このソフトの強さの秘密は、いったい何処にあるのでしょうか。

それは、ボナンザが搭載した思考ルーチンの違いが大きいと言われています。
従来の将棋ソフトは、「選択的検索」といい、「ソフトに定石・定跡を覚えさせる」傾向の強いものでした。
しかし、これはプログラマーに高い将棋の実力が必要で、プログラマーの癖が出やすいため、強さに限界が出やすくなっていました。
それらのソフトにくらべてボナンザは、「全幅検索」という、全ての局面であらゆる指し手を検索して評価するという、チェスなどの対局ソフトに用いられている手法をとっているのです。
これにより、これまでの他のソフトが見落としていた(もしくは軽視していた)指し手を打つことが出来るようになったのです。
将棋の素人が作ったからこその発想から生まれた、最強の将棋無料ゲームソフト、ボナンザは今現在でも無料で配布されていますので、腕に自信のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。